第1 はじめに

1 目的

 このガイドラインは、大田市(以下「市」という。)が設置・運営するWebサイト(以下「ホームページ」という。)の作成に関する基準を定めることにより、多様化する利用環境において、利用者が誰でも支障なく利用できるホームページの作成を行うことを目的とする。

2 適用範囲

 このガイドラインは、市の機関が設置・運営するホームページに適用する。

3 基本的姿勢

 ホームページの作成にあたっては、使いやすさ、判りやすさ、情報の見つけやすさなど、利用者の立場に立ったページづくりを最優先とするとともに、正確かつ迅速な情報提供を行うことを基本とする。

第2 提供内容等

 ホームページで提供する内容については、ホームページを作成する各担当課で決定することとなるが、提供する内容の共通事項については、次のとおりとする。

共通事項

  1. 情報発信のあり方
    各担当課は、ホームページによる情報発信と広報活動の連携をはかりながら、逐次、ホームページの内容を更新するように努め、更新した内容は市ホームページの新着情報等に反映させること。また、高速インターネット環境に対応し、動画による情報提供や新しい技術の活用に積極的に努めるとともに、担当課でホームページが更新できる体制を整えること。
  2. 個人情報の保護
    個人情報については、大田市個人情報保護条例(平成17年大田市条例第11号)等に基づき、漏洩等が生じないよう慎重に対応すること。個人情報の保護について(リンク)
  3. 利用者から意見募集を行うなど、個人情報を収集(個人に関する情報の入力が任意である場合を含む。)する場合は、個人情報の取り扱い方針と問い合わせ先を明示すること。
  4. 著作権とリンク等の処理
    ホームページに画像、音楽やプログラム等を利用する場合は、著作権の市への帰属を確認するとともに、転載などの著作権の取り扱いに関する情報を明記すること。なお、他者が著作権を有する著作物を利用する場合は、ホームページへの利用についての使用許諾を得るとともに、第三者による複製、引用等に関しての注釈を明記すること。また、人物の画像を使用する場合は、肖像権を侵害しないこと。リンクを設定する場合は、相手先がリンクフリーの場合を除き、相手先が指示した手続きにより承諾を得ること。なお、リンクの設定を行った場合は、リンク先の所属名等を明示すること。 著作権とリンクについて(リンク)
  5. 各所属のトップページに明記すべき内容
    各所属のトップページは、担当課の業務全体が把握できる構成とし、記事項目についての担当課名の署名を選択し、問い合わせ先部署名、E-mailアドレス、所在地、電話番号及び最終更新日を明記するなど、利用者が問い合わせ等を行える内容を整えること。

第3 作成基準等

  1. 利用環境
    様々なホームページの利用環境で支障なく利用できるようにすること。
  2. 作成基準
    ホームページの作成は、「World Wide Web Consortium(W3C)」の「Web Content Accessibility Guidelines 2.0(WCAG2.0)草案」及び日本工業規格「JIS X 8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」(経済産業大臣制定)などに基づき、下記によること。

(1) 誰でもホームページの内容が認識できる(読める)こと。

情報入力作業において特に注意する事項

  • 機種依存文字は使用しない
    機種依存文字とは、ローマ数字や丸付き番号数字、特殊記号などのような文字で、例えばWindowsパソコンでは表示できてもMacintoshパソコンでは文字化けしたり表示されなかったりする文字です。こうした機種依存文字は使用せず、以下のような記述をするようにしましょう。
    (良い例)(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9.0 電話 Tel. NO.(株)(有)(代)など
  • 単語の整列のための“空白”は使用しない。
    音声ブラウザなどは、空白文字を文章の区切りと認識し、誤った読み上げをする可能性がありますので注意しましょう。

    ( ○ 良い例) ( × 悪い例)  □(空白文字)
    氏名 電話 氏□□名 電□□話
    住所 年齢 住□□所 年□□齢
  • 表組みの注意事項
    音声ブラウザなどは、ホームページを読み上げる場合、左上から右へと順番に読み上げて行きます。従って、表組みをする場合も、以下のように、内容がきちんと伝わるように注意しましょう。
    ( ○ 良い例)   ( × 悪い例)
    氏名 住所 年齢 氏名 佐藤 太郎 伊藤 次郎
    佐藤 太郎 島根県 40 住所 島根県 鳥取県
    伊藤 次郎 鳥取県 50 年齢 40 50

     
  • 添付ファイルのファイルサイズについて
    最近はブロードバンドの普及で通信速度が速くなりましたが、未だ低速回線での利用者もあります。従って添付ファイル(PDFファイルなど)のファイルサイズは極力小さめにしたり、ファイルを分割して掲載するなどの配慮をしましょう。
  • 文字フォントについて
    文字フォントは指定せず、普通のテキスト(プレーンテキスト)で入力します。
  • 文字サイズについて
    文字の拡大機能を損ねますので文字サイズは指定しません。ホームページ全体の統一感を保つために、文字の変化は見出し機能や太文字機能を活用します。
  • 表の作成について
    1. 表の作成は、スマートフォンやタブレットPC、あるいは様々な横幅のモニターにも対応するために表の横幅はピクセル指定ではなく必ず%指定(例 100%など)で作成します。
    2. 音声読上げ利用者に対応するため、表には見出し(ヘッダ)を付けるようにします。またスコープ設定もしましょう。

(2) 誰でもホームページの操作ができること。

  1. ホームページの操作が、キーボードもしくはキーボード型の装置を使ってできるようにすること。
  2. 目に負担がかからないようにすること。
  3. ページ内の位置の確認や移動が容易にできるようにすること。

(3) ホームページの内容と操作方法が理解できること。

  1. ホームページの言語を明らかにすること。
    • 情報内容や意味をわかりやすくすること。
    • 専門用語や略語には、用語解説を提供すること。
    • 地名、人名など読みの難しい言葉には、読み仮名を記述すること。
    • 見出しやリンク文字だけでも意味が判るようにすること。
    • リンクを設定する場合は、リンク先の情報を的確に記述すること。
  2. 一貫した操作でページ間が移動できるようにすること。
    1. グローバルナビゲーションを備えること。
  3. ホームページは、利用者が予測可能な動作とすること。
    1. ページを表示する際に、市内部のサイトについては、同一ウィンドウ、外部サイトについては、別ウィンドウが開くようにし、一貫性をもってわかりやすくすること。
  4. ハイパーリンクを見つけやすくすること。
    1. リンク設定には文字を使用するようにし、画像を使ったリンクの多用は控えること。

(4) 現在および将来の技術をもって十分に機能すること。

  1. 利用機器及び通信速度に配慮すること。 
    1. 背景画像の多用は控えること。 
    2. 文字情報を含む画像等圧縮が困難な場合を除き、1ファイルあたり50KB以下を目安とすること。

情報通信技術の発達にはめざましいものがあります。これからもアクセシブルなホームページづくりを進めていきたいと考えています。