生活排水すべてをきれいに!

生活排水は、「トイレの排水」と台所・風呂・洗濯などの「雑排水」とに分けられ、そのうち雑排水の中に含まれる汚濁物質の量は生活排水全体の70%近くを占めています。
これまで雑排水は、見た目にそれほど不潔感を与えないため、そのまま側溝や水路に放流されてきました。そして、生活排水が水質汚濁の第一原因となった現在も、工場などの事業場排水に対するものとは異なり、規制が困難なため、下水道等が整備されていない地区においては垂れ流されているのが現状です。
※BOD(ビー・オーディー)とは・・・
水の汚れの度合を示す指標の一つで「生物化学的酸素要求量」ともいいます。これは、水の有機性の汚れをバクテリアが食べて分解するのに必要な酸素の量のことです。水が汚れていればそれだけ酸素の量が必要で、BODの値も大きな数字になります。逆にきれいな水は、BODの値もそれだけ少なくなります。
合併処理浄化槽は生活排水すべてをきれいにします
合併処理浄化槽を設置した場合は、単独処理浄化槽を設置した場合に比べ、河川等に放流される汚れの量が8分の1になります。

昭和40年代以降、トイレを水洗化するためにし尿を処理する浄化槽(単独処理浄化槽)が急速に普及しました。しかし、単独処理浄化槽では、水質汚濁の最大の原因である生活排水は、そのまま流されています。また、性能の面でも、環境保護の観点からは不十分と指摘されるようになりました。
こうした時代の要請で開発されたのが、し尿も生活排水も併せて高度に処理する合併処理浄化槽です。
(単独処理浄化槽については、平成13年4月から新設が禁止されています。)