3月市議会定例会で施政方針を述べる竹腰市長

(はじめに)

平成29年第1回大田市議会定例会の開会にあたり、新年度の市政運営について、私の所信を申し上げ、市民の皆様並びに市議会議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
   私は、平成17年10月の市町合併後、新生「大田市」の初代市長に就任して以来、新市の限りない発展に向け、全精力を注いでまいりましたが、早いもので、11年余りが経過いたしました。振り返ってみますと、この間、政治、経済を取り巻く状況は大きく変化し、地方自治や地域経済をめぐっては、まさに激動の厳しい情勢下にありました。
   昨年は、「地方創生元年」ともいえる年の幕開けであり、「大田市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げた4つの基本目標の実現に向け、諸施策の取り組みを本格化させました。 昨年示された国勢調査では、当市の人口は約3万5千人と、依然として人口減少に歯止めは掛かっておりませんが、転入者は増加の傾向にあり、これまで進めてきた各種定住施策の成果も現れています。さらに前進させるべく総合戦略に掲げた各種施策を着実に推進していかなければならないと、決意も新たにしているところであります。
   私がまちづくりで目指していることは、地域にあるもの、自然・歴史・伝統・文化、そして地場産業といった地域独自の資源を活用し、市民と行政との協働による「『魅力』と『活力』にあふれたまち」の実現であります。
   厳しい財政状況の中、引き続き、取り組むべき課題は山積していますが、市民はじめ、関係機関、団体等の皆様との連携をより強固なものとし、そのような「住みよいまち」「住みたいまち」の実現に向け、全力を挙げて取り組んでまいる所存であります。

大田市総合計画

 はじめに、当市における市政運営の基本指針である、「大田市総合計画」について申し述べます。
 現在の「大田市総合計画」は、平成28年度末をもって計画期間が満了することから、先般、計画期間を延長し「大田市総合計画後期計画・改訂版」を策定したところであります。 この計画では、「持続可能なまちづくり」や「健康まちづくり」など、新たな政策課題を含め、引き続き、「定住促進によるまちづくり」、「安全・安心なまちづくり」を重点施策として位置付け、集中的に取り組んでいくこととしております。
 また、この後期計画改訂版の推進に併せ、次期「大田市総合計画」の策定に着手いたします。当市が進むべき新たなまちづくりに向けた将来像を描くとともに、成果目標の設定も念頭に置き、市民の皆様からご意見を頂きながら、夢と実効性のある計画づくりに取り組んでまいります。

石見銀山世界遺産登録10周年

 次に、「石見銀山遺跡とその文化的景観」世界遺産登録10周年の取り組みについて申し述べます。
 本年は、石見銀山遺跡が世界遺産に登録されてから10周年という節目の年であります。これを契機に、石見銀山遺跡をはじめとした当市が有する自然・歴史・伝統・文化といった様々な地域資源を再認識し、未来へ継承していくとともに、魅力ある地域づくりと地域経済の活性化を図っていくことを目的として、官民による実行委員会を組織し、記念事業の取り組みを進めてきたところであります。
 7月2日の登録記念日には、記念式典や記念フォーラムの開催、また民間主体の実行委員会による「オペラ石見銀山」の公演のほか、11月には、「世界遺産サミット」や「世界遺産学習全国サミット」といった全国規模の大会を当市で開催することとしております。また、大久保間歩の公開区域の拡大や島根県による石見銀山展の開催など、年間を通じて、多くの皆様に当市の魅力を感じていただけるよう、官民一体となって準備を進めているところであります。
  「世界遺産登録10周年」という、この好機を逃さず、多くの皆様に当市を訪れていただけるよう、市民の皆様の参画を得ながら当市の魅力を積極的にPRし、地域の活性化につなげてまいります。

健康まちづくり

 次に、「健康まちづくり」について申し述べます。
  私は、健康課題の増大や健康に対する価値観の変化・多様化など、健康を取り巻く社会状況の変化に着目し、市民の健康づくりはもとより、健康と観光を組み合わせた保養地づくり、いわゆる「大田市版クアオルト」の確立を一体的に推進する「健康まちづくり」を新たな施策の柱として取り組むことといたしました。
 平成28年度には、当市における「健康まちづくり」の目指す姿や理念を掲げた「大田市健康まちづくり推進方針」を策定し、具体的な取り組みの方向性を示したところであります。
  「市民が健康でいきいきと暮らせるまち おおだ」、健康と観光を組み合わせ、「日本一の健康保養都市 おおだ」の実現に向け、市民の皆様をはじめ、関係する団体等と連携・協力しながら、全市を挙げて取り組んでまいります。

(主要施策の概要)

 それでは、本定例会において、ご審議いただきます諸議案の説明に先立ちまして、新年度の主要施策について、「大田市総合計画」に掲げる施策体系に沿って、申し述べます。

第1は、「地域資源のネットワークによる活発な産業づくり」について

  pdfファイル「地域資源のネットワークによる活発な産業づくり」をダウンロードする(PDF:179.398KB)

第2は、「だれもが住みよく、安心・やすらぎを感じる生活づくり」について

 pdfファイル「だれもが住みよく、安心・やすらぎを感じる生活づくり」をダウンロードする(PDF:156.889KB)

第3は、「県央の中核都市にふさわしい、快適な基盤づくり」について

 pdfファイル「県央の中核都市にふさわしい、快適な基盤づくり」をダウンロードする(PDF:133.79KB)

第4は、「石見銀山をはじめとする歴史文化を生かした創造的な人づくり」について

 pdfファイル「「石見銀山をはじめとする歴史文化を生かした創造的な人づくり」」をダウンロードする(PDF:175.26KB)

第5は、「自然との共生や循環型社会を目指す生活環境づくり」について

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第6は「参画と協働によるまちづくり」について

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以上、6項目にわたり主要施策の概要を申し述べました。

 予算案等提案理由

 pdfファイル「予算案等提案理由」をダウンロードする(PDF:81.57KB)

市民の皆様、そして市議会議員各位のご理解とご協力を重ねてお願い申し上げ、私の施政方針並びに提案理由の説明といたします。