所信表明をする楫野弘和市長

 3期目の市政を担うにあたり、私の所信を述べさせていただきます。

 私は、先の市長選挙におきまして、再び当選をさせていただき、引き続き3期目の市政を担わせていただくこととなりました。
 ご支援をいただきました全ての皆さまに感謝申し上げます。

 これまでの市政運営の継続と更なる取り組みにご期待をいただいたものと考えており、市民の皆さまの思いを受け止め、その責任の重さを実感するとともに改めて身の引き締まる思いであります。
 これまでの2期8年間では、第2次大田市総合計画に掲げた施策を着実に実施するとともに、行政のデジタル化や公共施設の適正化、小・中学校の再編整備、そして山陰道の全線開通などの社会資本整備にも取り組んでまいりました。

 地域経済や地方自治をめぐる情勢が厳しさを増す中、10年、20年後の大田市の未来を思い描きながら、課題にしっかりと向き合い、その解決に向けた道筋をつけるとともに、市民の皆さま、市議会議員の皆さまと議論をしながら一つひとつを共に進めて行くことが私の使命と決意し、引き続き全力で市政運営に取り組んでまいります。

 3期目の取り組みとしては、市民の皆さまの生活にも大きな影響を与える人口減少問題とその対策が喫緊の課題であると認識しております。
 しかしながら、即効性が期待できる施策があるわけではありませんので、希望する誰もが安心して産み、育てられる子育て環境や教育環境の充実、持続可能な公共交通網の再構築など、さまざまな分野において施策を同時に展開するとともに、状況に応じて施策を有効に組み合わせるなど、中長期にわたり、総合的に取り組みを進めてまいります。
 また、地域の課題解決に向け、主体的に取り組みを進められている地域があります。このような、市民や団体、企業、行政など多様な主体がそれぞれ連携しながら共に、“みんなが幸せに暮らせるまち”を創り上げていくことが、「共創のまちづくり」の実践であり、芽生えつつあるこの地域活性化に向けた新たな芽を共に大きく育ててまいりたいと考えております。
 引き続き、「共創」の姿勢を持って、人口が減少しても、活力ある持続可能な地域づくりを目指してまいります。

 今年は「新大田市」が誕生して20年を経過した節目の年であります。
 人口減少や少子高齢化の急速な進展、また厳しい財政状況ではありますが、大田市の抱えるさまざまな課題の解決に向けて挑んでまいります。
 時には、老朽化する施設の廃止や再編、公共料金や利用料金の値上げなど市民の皆さまにご負担をおかけすることもあろうかと思います。
 また、全ての方々の希望をかなえることは難しいこともあるかもしれません。
 しかし、次の世代にきちんとバトンをつなぎ、大田市の明るい未来を築いて行くために一定の道筋をつけてまいりたいと考えております。
 これからも市民の皆さまと一緒に明るく元気な「おおだ」を創りあげる「共創のまちづくり」を進めるため、共に語り合い、共に考え、共に行動し課題解決に取り組んでまいります。

 引き続き市民の皆さま並びに市議会の皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。