市長施政方針(令和4年3月市議会定例会)
令和4年3月市議会定例会の初日(2月28日)、令和4年度の施政方針を表明しました。
はじめに
令和4年第2回大田市議会定例会の開会にあたり、新年度の市政運営につきまして、私の所信を申し上げ、市民の皆さん並びに市議会議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
はじめに、2期目初の施政方針にあたり、私の決意を述べさせていただきます。
本市における令和3年の出生数は、172人でありました。令和元年に初めて200人を下回り、それからわずか2年で、さらに30人近く減少しました。出生数の減少が市に与える影響が出てくるのは、もう少し先の話と思われがちですが、そうではありません。例えば、市内保育所、小中学校のあり方については、これまでに決めた方向性の変更も含め、早急に検討する必要があります。また、人口減少により市の財政状況はいっそう厳しくなりますので、行政サービスも、これまでの水準を維持することが困難になることも予想されます。
このような状況の中、出生数の減少の大きな要因である、若者の人口減少に歯止めをかけることが、喫緊で最大の課題です。若者の定住対策は、若者のためだけではなく、すべての世代の皆さんの生活全体を支える、大きな柱となります。しかしながら、若い方に定住していただける魅力あるまちづくりを実現することは、行政だけの力では不可能です。ぜひ、市民の皆さん一人ひとりが、10年先、20年先の大田市を見据えて、今できることを考え、実行していただきたいと思います。市としても、行財政改革、公共施設の適正化、そして最大限の財源確保を図りながら、本市の将来像「子どもたちの笑顔があふれ、みんなが夢を抱けるまち”おおだ”」の実現に向けた、「共創のまちづくり」を進めてまいります。
新型コロナウイルス感染症については、現在、感染力が極めて強いオミクロン株が全国的に猛威を奮っており、本市においても1月に初めてのクラスターが発生いたしました。また、1月27日には島根県が「まん延防止等重点措置」の対象区域とされ、市内でも飲食店等の営業時間や施設の使用に一定の制限がかけられました。これまでにない感染拡大の状況に、不安な思いをされている方も多くおられると思いますが、市民の皆さんには、あらためて、基本的な感染対策を徹底していただきますようお願いいたします。また、新型コロナウイルス感染症は、いつ、誰でも感染する可能性があります。感染された方、ご家族、関係者や医療従事者等に対する偏見や差別、誹謗中傷は決して許されませんので、思いやりを持った冷静な行動についても、お願いいたします。
新型コロナウイルス感染症の影響は、飲食・宿泊業をはじめとした事業者を直撃しています。このため、市内商工団体に、経営全般に精通する専門家を配置して、相談体制を確保してまいります。事業継続はもとより、コロナ禍においても積極的な事業展開を図る事業者に対しては、国等の支援施策の紹介、活用の支援等により、その取り組みを後押ししてまいります。また、市民生活への影響も考えられることから、適切な時期に効果的な支援が届くよう、感染状況や経済状況の動向を注視しながら、関係機関と連携し、迅速に対応してまいります。
ワクチン接種につきましては、大田市医師会、市立病院をはじめ、医療従事者の皆さんの協力のもと、2回の接種を順調に進めてまいりました。
現在は、3回目の接種を進めているところであり、3月から予定している5歳から11歳の小児への接種につきましても、順次進めてまいります。
このように、新型コロナウイルス感染症の影響により、大変厳しい状況のまま新年度を迎えることとなりますが、新年度の重点施策として、あらゆる分野におけるデジタル化を推進してまいります。特に、マイナンバーカードを利用して、様々な行政サービスを市役所に行かなくても受けることができるようになる「行政手続のオンライン化」を進めることは、市民の利便性と行政サービスの向上、業務の効率化、感染防止対策等、様々な効果が期待できます。デジタル化によるメリットを多くの市民の皆さんに実感していただけるよう、利用しやすい環境を構築してまいります。
市役所本庁舎の整備につきましては、庁舎整備の基本構想を取りまとめ、基本計画の策定に向けて取り組んでまいります。
特に、「建設場所」、「新庁舎の規模」、「事業費の考え方」については、課題を整理して検討を行い、市民の皆さんに情報を公開して、意見交換を行ってまいります。
新年度は、「第2次大田市総合計画」の前期計画最終年度となります。前期計画の4年間は、誰も想像すらしていなかった新型コロナウイルス感染症という脅威により、計画どおりに進まなかった施策も多くありました。6本の基本方針における取り組みや具体的な施策について、前期計画4年間をしっかりと検証し、次の後期計画策定に活かしてまいります。
主要施策の概要
それでは、本会議において、ご審議いただきます諸議案の説明に先立ちまして、新年度の主要施策について、「第2次大田市総合計画」に掲げる施策体系に沿って、申し上げます。
第1の柱「多様で活力ある産業づくり」について
「第1「多様で活力ある産業づくり」」をダウンロードする(PDF:258kB)
第2の柱「ふるさとを愛する豊かな心づくり」について
「第2「ふるさとを愛する豊かな心づくり」」をダウンロードする(PDF:198kB)
第3の柱「だれもが住みよい暮らしづくり」について
「第3「だれもが住みよい暮らしづくり」」をダウンロードする(PDF:187kB)
第4の柱「くらしや交流を支える都市基盤づくり」について
「第4「くらしや交流を支える都市基盤づくり」」をダウンロードする(PDF:188kB)
第5の柱「人と自然が共生した、自然・生活環境づくり」について
「第5「人と自然が共生した、自然・生活環境づくり」」をダウンロードする(PDF:136kB)
第6の柱「協働・共創による持続可能なまちづくり」について
「第6「協働・共創による持続可能なまちづくり」」をダウンロードする(PDF:175kB)
以上、主要施策の概要を申し上げました。
予算案等提案理由
市民の皆さま、市議会議員各位のご理解とご協力を重ねてお願い申し上げ、私の施政方針並びに提案理由の説明といたします。
◆全体版(一括)