市長施政方針

はじめに

 まず、施政方針の説明に入ります前に、この度の「新型コロナウイルス感染症」における大田市の対策などにつきまして、ご説明を申し上げ、市民の皆さま、議員各位のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症は、既に報道にもありますように、その拡大を防ぐため、国は、2月27日に、全国の小中学校、高等学校等を臨時休校とするよう要請があったところであります。しかしならが、島根県においては、県内での感染者が発生していないことから、県立高校を休業の対象としない決定がなされたところであります。
 本市といたしましても、島根県の決定を受けて、市内小中学校を休校としないことといたしました。なお、県内で感染者が確認された場合には、臨時休業の措置を速やかに検討いたします。

 また、市が主催するイベントなどについては、不特定多数の方が集まる場合、3月中は、原則として中止または延期することといたしました。
 本市といたしましても、感染拡大を防止するためには、やむを得ないものと判断したところでありますので、是非ともご理解を賜りたいと存じます。
 
また、市民の皆さまには、咳エチケットや手洗いの励行に加えて、アルコール消毒など、インフルエンザと同様の感染対策をお願い申し上げます。

 それでは、施政方針につきまして、申し述べます。

 令和2年第1回大田市議会定例会の開会にあたり、新年度の市政運営につきまして、私の所信を申し上げ、市民の皆様並びに市議会議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 昨年は、“平成”から“令和”へと新たな時代が幕を開け、本市でも輝く未来に向けて、市民の皆さまとともに様々な取り組みを進めてまいりました。
 新年度も、市民と私、市役所職員が一緒になって、元気で、魅力的で、もっと幸せを感じることのできる共創のまちづくりに向け、更に、力強く踏み出したいと決意を新たにしているところです。

 さて、今年の夏は、東京2020オリンピック・パラリンピックが開催され、国民に感動と希望を与えてくれるものと、大いに期待しております。
 本市でも、5月17日には、オリンピック聖火リレーが、8月には、パラリンピック聖火リレー採火式が行われる予定となっており、これらを通じて、大会を盛り上げてまいります。

 新年度は、天皇・皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、「第71回全国植樹祭」が開催される記念すべき年です。
 昭和46年に開催された「第22回全国植樹祭」に続き、同じ会場で植樹祭が行われることは、全国で初めてのことです。
 記念すべき大会の成功に向け、島根県や関係する皆さまと力を合わせ、全力で取り組んでまいります。

 また、全国から三瓶が注目されるこの機に、多くの皆さまに訪れていただき、「三瓶小豆原埋没林」をはじめとした、世界に誇れる豊かな三瓶の自然を満喫していただけるよう、三瓶観光の振興にも努めてまいります。

 次に、念願の新大田市立病院の開院であります。
 平成30年1月から始まった新病院建設は、本年1月末に完了し、現在、医療機器の整備など、5月7日の開院に向けてその準備を進めております。
 これからも、地域の中で求められる医療を提供し、地域にとって、なくてはならない病院を目指してまいります。

 診療機能の最大の課題であり市民の悲願でもありました整形外科の常勤医師の確保につきましては、島根大学医学部から、4月から1名の派遣を決定いただいたところであり、他の診療科常勤医師につきましても増員の見込みです。
 引き続き、島根県やしまね地域医療支援センターなど関係機関との連携を図りながら、常勤整形外科医師の複数体制など、必要とする医師の確保に努めてまいります。

 一方で、地域医療につきましては、昨年設置しました「地域医療提供体制のあり方検討会」において、それぞれの地域に応じた医療提供体制のあるべき姿について検討を進めております。このような中、診療体制が急激に変化した池田地区や温泉津地区では、早急な対応が求められたことから、これまでの検討会での意見等を踏まえ、公設の診療所を大田市が開設し、市立病院との協力体制により、地域の医療を確保することが適切と判断いたしました。

 池田地区では、この4月より診療所を開設、また、温泉津地区では、当面の対策と併せ、診療所の開設など、早期に地域の実情に応じた医療が提供できるよう、医師会や島根県とも連携し、取り組んでまいります。

 併せて、検討会において、看護の力を有効に活用した元気な地域づくりを進める仕組みづくりが必要との提言をいただいたところです。現役や経験者など広く看護師が、地域の健康相談や健康づくり活動に関わるなど、看護師の地域での新たな役割の構築を進めていまいります。

 次に、今年は、「いも代官」の愛称で親しまれている「井戸平左衛門公」のゆかりの地として、岡山県笠岡市と友好都市縁組を締結してから、30周年となる年です。

 市民の祭り「天領さん」に笠岡の市民をお迎えする交流会、中学生の相互交流のほか、友好都市縁組30周年記念式典を笠岡市で行う予定であります。また、両市議会の交流も予定されており、こうした事業を契機に、一層の友好関係が深まり、両市の繁栄につながることを期待しております。

 さて、本市の最大の課題は、人口減少対策であります。
 これまで、230人台で推移しておりました出生数は、平成30年に190人に減少しました。この状況に大変な危機感を覚えております。
 若者の流入や定住の促進は、従来にも増して取り組みを強化しなければならない喫緊の課題であり、新年度当初予算においては、重点をおいて編成しております。

 また、新年度予算では、新可燃ごみ共同処理施設整備にかかる負担金や光ケーブル網の整備、西部消防署庁舎整備など、将来にわたり市民の皆さまが安心して暮らしていただくために必要な大型インフラ整備を見込んでおります。
 このため、国や県からの補助金、過疎債など、有利な財源をしっかり確保し、計画的に行ってまいります。

 

 主要施策の概要

 それでは、本定例会において、ご審議いただきます諸議案の説明に先立ちまして、新年度の主要施策について、「第2次大田市総合計画」に掲げる施策体系に沿って、申し上げます。

第1の柱「多様で活力ある産業づくり」について

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第2の柱「ふるさとを愛する豊かな心づくり」について

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第3の柱「だれもが住みよい暮らしづくり」について

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第4の柱「くらしや交流を支える都市基盤づくり」について

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第5の柱「人と自然が共生した、自然・生活環境づくり」について

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第6の柱「協働・共創による持続可能なまちづくり」について

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以上、総合計画の6つの柱に沿い、主要施策の概要を申し上げました。

 予算案等提案理由

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 市民の皆様、そして市議会議員各位のご理解とご協力を重ねてお願い申し上げ、私の施政方針並びに提案理由の説明といたします。

 

◆全体版(一括)

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