(1)安原谷地区発掘調査

伝安原備中霊所跡の下部の平坦地の発掘調査を行いました。
17世紀代の炉跡や炉跡を埋めた粘土面、建物の礎石、水溜の土坑などが検出されるなど、選鉱〜製錬過程の作業場の存在を示す遺構が確認されました。
また、出土遺物として織部焼の向付も発見されました。
なお、調査と同時に、霊所付近の岩盤遺構や階段状遺構の清掃を行い、遺構の顕在化を図りました。

(2)大森地区発掘調査

柳原家(県指定史跡)の解体修理に伴い、地下遺構の確認と土地利用の変遷の確認を目的として調査を行いました。
地下遺構より、通りに面した部分から大火によるものとみられる炭化物が検出された一方、奥側では検出されなかったことから、類焼は通り面のみに留まっているなど、寛政十二年の大火の様相について確認することができました。

(写真は安原谷地区発掘現場)

岩盤に3メートルほどの階段が掘られている発掘現場の様子